崖っぷちOLの人生やり直し日記

30代OLのブログ。働きながらMBAを取得中。卒業後は海外転職を考えています。

映画『正欲』とD&I

 

こんにちは!Miwaです。

先日、話題の映画『正欲』を見てきました。

 

昨今話題の性的マイノリティと正義をテーマにした社会への問題提起系の映画でした。

 

予告編はこれ。


www.youtube.com

 

もともと、お気に入りのPodcastチャンネルで原作が紹介されていたのをきっかけに、ずっと気になっていた作品だったため、シリアスな内容ながら個人的には非常に面白かったです。

 

いま私が感じたことを残しておきたいなと思ったので、ブログにまとめておくことにしました。

 

 

あらすじ

水に対して性的な欲求を感じる主人公の男女(中学?の同級生)。

それは、”普通”の性癖とは異なり、周囲から理解されず、それぞれこの世界とのつながりを感じられずに孤独に苦しんでいる。

2人は大人になり、男性は都会で、女性は地元で暮らしていたが、ひょんな出来事をきっかけに、男性が地元に帰ってきて女性と再会する。

 

共に”他とは違う”孤独で苦しんでいた2人は、互いに対して性的な意味合いはないものの”理解者(同志)”という形で、結婚を決め、横浜で同棲を開始する。

決して肉体関係は持たない共同生活。でも、この世でたった1人の理解者ということで2人の距離は近づいていく。

 

男性(夫)は、「この地球上で自分達と同じような苦しみを持っている人も、誰かとつながりを持てるように」と、Youtubeで同じ水の動画チャンネルを鑑賞していたメンツに声をかけ、同じ”水”好き同士で集まり、水遊びをする子供の動画を撮影する会を企画する。

 

一方、その同じ街で、警察の男性(昔ながらの亭主関白気質)が妻と不登校になった子供と共に暮らしている。

子供は不登校児の支援団体でであった少年と、自分達と同じ立場の子供達を勇気づけるために、Youtubeで動画配信を始める。

母親はYoutubeのおかげでいきいきしだした子供を見て喜ぶが、警察の夫は、顔出し配信は変質者などの犯罪のリスクなどもあるため嫌がり、家族の間に溝が広がる。

 

小児性愛者の事件の兼ね合いで、そのチャンネルはバンされてしまい、それをきっかけに家族仲の決裂が決定的になり、妻は子供を連れて、家を出てしまう。

 

また、その裏では、水の動画を撮影していたメンバーの1人が小児性愛者で犯罪歴があったことがわかり、撮影会のメンバーは逮捕されてしまう。

奇しくも、その事件を担当したのは件の警察だった。

 

感想(ネタバレ含む)

昨今、LGBTQ+など性的マイノリティの人権が話題に上がることが多いが、今回テーマになっている「水に対して性的興奮を覚える人」というのは、それよりもさらにマイノリティな存在になります。

 

それが故に、自分と同じ立場の人(理解者)に恵まれず、孤独感や生きづらさに苦しんで日々を過ごしています。

 

彼らは、ただ”普通の人”とは違うものが、性の対象となるだけで、わたしたちと同じ人間で、誰にも迷惑をかけてもいません。

 

ただ、”人と違う”だけ。そして、その孤独感を紛らわせるために仲間と繋がろうとしただけで”犯罪”扱いをされてしまいます。

 

正義や正しさとは何なのか?

マイノリティ=悪なのか?

 

人は自分とは違うものを恐れる生き物ですが、ダイバーシティがこれだけ取り沙汰される現代でも、いまだにマイノリティは生きづらさを感じているものです。

 

個人的に感じたのは、以下。

 

  • 近年LGBTはメジャーになってきていて、異性愛者に対してマイノリティではあるものの、以前よりもずっとメジャーになってきている。
    • 本当に苦しんでいる”マイノリティ”とは「認知」すらされていないフェチを持つ人たち。(今回の主人公達のような)
  • 同性愛者には人権が認められるのに、小児性愛者は考えることすらダメなのか?
    • 今回の映画の中の人は強姦に近いことをしていたので犯罪だと思うけど、その性的嗜好を持ったのは本人のせいじゃない。実際には、その嗜好を持つことで苦しんでいる人もたくさんいるだろう。
  • 人は社会性の生き物。たとえ恋愛感情がなくとも、肉体関係がなくても、精神的にはつながっていたい生き物。

 

以前、東日本大震災で東北地方が被災した際に、津波があり全国的に放映された気仙沼などの地区にはたくさんの支援が寄せられたが、被害にあったものの、報道されなかった地域は、支援の手が届かず、悲痛な声がSNSに投稿されている、というニュースを見たことを思い出した。(実際には、SNSで投句したことで、その後支援が集まったようだが)

 

スポットライトの当たらない、存在すら認知されていない社会の闇はまだまだたくさんある。

 

映画の感想とは異なるが、ここで私が感じたのは、最近の「ダイバーシティインクルージョン(以下、D&I)」に対する違和感。

 

うちの会社でもD&Iを推奨しているが、私個人の考えとしては、多様性を持つことにはメリットとデメリットがある。

 

例えば、成熟ビジネスであれば多様性があることでイノベーティブなことを起こすための突破口になるかもしれないが、逆に成長ビジネスの場合は、多様性を認めるよりはワンマン社長のリーダーシップのもと、同じ志向をもつ社員が一丸となって働いた方が結果が得られやすいと思っている。(ユニクロやテスラなどがいい例で、急成長を遂げる起業の社長は、強いリーダーシップを持つワンマン社長であることが多い)

 

なので、必ずしも常にD&Iがいいかどうかについて、私は懐疑的である。

 

もちろん、会社でD&Iについて話し合う時には、その場に合わせてポジティブな意見しか言っていないけれども。

 

つまりは、昨今のD&I推奨の流れは、

「多様性を認めよう」と提唱している割には、多様性を認めたくない人を排除しようとしている、と感じている。

 

そもそもD&Iとは、他者が違う意見を持っていても認めることではないのか?🤔

 

最後に

ここで多様性について論じても仕方ないので、これで終わりにするけれども、最後にエンディングについてコメント。

 

作中に出てきた刑事のように、自分の信じる正義に拘るのはナンセンスかも。

 

この世には自分が理解できないことがたくさんある。

「世界とは自分の脳内だ」なんて話もあるけれども、戦争がいつまで経ってもなくならないように、人類史上、みんながみんな互いを分かり合えるわけではない。

 

自分に理解できないもの、曖昧さやグレーを受け入れるための心構えが必要なのかもしれない。

 

↑余談ですが、私は昔から宗教を聞かれたときに、「無神論者(神を信じない)」だけど、葬儀は家族の宗教に準じます、と答えていましたが、最近は「不可知論者(神がいるともいないとも証明できない)」を自称しています。これも、自分的にはD&Iを意識しての変更なのだけれども、多分誰からも理解されない。。。笑

 

今回の映画の原作が、これ。

 

性と精神的つながりに興味がある人には、この本もおすすめです。(これも映画化されていたはず)

 

ちょっと普段とは趣向が違う投稿になりましたが、今日はここまで。

長文を読んでくださり、ありがとうございました!😄

 

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